2011年3月29日火曜日

人の自由とは?

今日は実家に戻ります。
道中のお供に、サンデル教授の本を読もうと本屋さんに行きましたが、
原語版はありませんでした。
日本語訳版は読みたくないので、他の本を物色していると、
コロンビア大学のシーナ・アイエンガー教授の
「選択の科学」が気になり購入しました。

僕は「人の自由とは何か?」と問われれば、選択の自由と答えるでしょう。
自分の体や命・行動や発言でさえ、社会的制約の中に責任があると考えています。
人はその制約の中で、自由な選択をすることができますが、それに関わる責任を果たさねばなりません。
その制約や責任から逃れたければ、無人島にでも住むしかないでしょう。

今、東北関東大震災による被災者の方々は、これまでに経験したことのない状況に立たされました。
「どうしていいかわからない」、「必ず復興する」、「他県に移住する」、色々な言葉が聞かれます。
これも選択の自由があります。
どうしていいかわからなければ、意志決定を他人に委譲することです。
後になって文句を言うことはできません。

復興するなら、インフラ整備などが必要で、時間もお金もかかります。
自分の財産と義援金だけで復興するのか?
税金も投入して欲しいのか?
税金を要求することは、国民全員にお金を要求することです。
復興した時に自分はどうなっているか?
子どもは復興を望み、その意志を受け継ぐ覚悟はあるのか?

移住するなら、祖先のお墓を捨て、仕事を捨て、
知らない町の知らない人の中に飛び込むことになる。

その他関わること全ての責任を自分は受け入れて、
選択をしたのか?

どのような選択をするのかは自由です。
しかし選択することは、ある意味とても辛いことでもあります。
ただ、その責任をきちんと背負っている人には、
必ず救いが待っていると僕は信じます。
この地球上で、人の集団として生きているわけですから。

さて、本の扉を開けたいと思いますので、
この辺で失礼します。