悪い事をする人がたくさんいて、書く事が多いこのコーナー!
いよいよ第6回に突入です。
これまでは違法な保険金請求の内容を紹介してきましたが、
暗黒の柔道整復師ビジネスとして、表には出てきませんが間接的にブラックな人たちを紹介しましょう。
これらの人は3つのグループに分けられます。
今日はその1つを紹介しますね。
まず挙げるのは柔道整復師の養成学校です。
なぜ?と思われるでしょうが、僕はブラックだと思います。
その理由として、柔道整復師の過剰供給が挙げられます。
1993年に第1回柔道整復師国家試験が実施されてから、毎年1回認定試験が行われています。
90年代は養成学校も適切な数で、定員も1000人程度でした。
しかし2000年以後養成学校が乱立し、現在では約7000人も毎年養成学校に通えるようになりました。
ではなぜ養成学校がこんなにも増えたのか?
それはお金が儲かるからです。
柔道整復師試験を受験するには、3年以上指定校にて勉強しなくてはなりません。
その授業料は3年で400万円程度となっています。
つまり、一人の学生から年間で約130万円の授業料となりますよね。
そして、1学年で平均60名の定員としますと、
1学年で年間7,800万円になります。
実は養成学校には、就業者も資格取得できるよう夜間部があります。
そこでも60名の定員で年間130万円ずつ授業料がかかるので、
夜間部からも7,800万円いただけます。
つまり1学年で1億5,600万円のお金が入ります。
それが3学年あるのですから、毎年4億6,800万円の年商となりますね。
柔道整復術を教えるのに、多くの講師陣を雇う必要もありません。
学長を始め、そこで働く人達はぼろ儲けですね。
定員は昼・夜共に60名でも、一人でも多く入学させて儲けようとし、
入学希望者が定員を超えても入学させてしまいます。
国家資格とは、少なからず国が保証する資格ですので、その適正や能力・人数も慎重に定められなくてはなりません。
しかし資格ブームが起き、誰もが資格取得に走りはじめました。
当初養成学校の数は、厚生労働省により制限されていたのですが、世の流れから養成学校増加につながってしまったのです。
たしかに学ぶことは大事です。
学べる場所があるということは本来すばらしいことですが、柔道整復師のように特殊な資格の場合そうは言えません。
つまり、養成学校はそこを卒業した人間の就職のことを考えているのかと言う事です。
今現状では柔道整復師は過剰に保有者がいます。
そのため毎年たくさんの整骨院が開業されています。
そうすると、1カ所での来院者数が分散され、売上が減るのは明確です。
売上が減ると、これまで説明してきたような犯罪が起きてしまうのです。
このように柔道整復師が犯罪に走る現状を知りながらも、養成学校は入学希望者を躍起になって獲得しようとしています。
最近ではテレビCMを放送する学校もあるそうで、
どんだけ儲かってんだ? どこまで儲ければ気が済むんだ?
という感じです。
養成学校は確かに自分で犯罪を行っているわけではありません。
しかし、自分たちが卒業させた人間を犯罪に走らせていることに対し、何も責任を負ってはいないのです。
資格取得までは面倒を見るけど、資格を利用して働かなければ良いというスタンスです。
独学で勉強して合格できる資格であれば、それもありでしょう。
しかし3年という時間、400万円というお金を投じて取得した資格を、単なる技能の一つとして眠らせておけというのです。
僕が養成学校をブラックというのはこのためです。
今の現状では、柔道整復師養成学校というより、犯罪者養成学校といった方が正しいでしょうね。